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2012年事務所ニュース

このページでは、最近の弁護士法人阪南合同法律事務所が発行した事務所ニュースの記事を紹介させて頂きます。
2012年度 事務所ニュース
2012事務所ニュース

「はやぶさ」と職人

 昨年は、東日本大震災、原発事故など悲しくやり切れない思いをすることばかりでした。その中で、唯一感動したことは、小惑星探査機「はやぶさ」が、暮れなずむ大空を光り輝いて帰還する光景でした。
 この「はやぶさ」のプロジェクトチームで、私が最も感銘を受けたのは、西根成悦さんという方の熟練技です。西根さんは「はやぶさ」の心臓部である約1.8㎥の箱に、約3万点の部品を、3千本、総延長7㎞に及ぶという配線で取り付けたというのです。配線の手順は「設計図を見ただけで浮かぶ」というのですから、びっくりです(以上は、朝日新聞の記事から)。
 昨年「現代の名工」の一人として選ばれた方ですが、好き勝手に言わせていただければ、すばらしい職人さんです。
 私は、「職人的やな」と思って頂ける弁護士になれれば、これに優るものは無いと思っています。
 
弁護士 西本 徹
 

福島原発事故

 関西電力は、20年前に運転を開始した大飯原発3号機のストレステストの報告書を提出、再稼働を計画している。しかし、ストレステストは、地震と津波の同時発生を想定し、原発の耐震性や津波対策を関電がコンピューターで計算したものにすぎない。ところが、このテストはマグネチュード8と推定される天正地震規模の振動と津波を想定していない。テスト項目が不完全なうえ、電力会社自身の判断結果にすぎない。自分で不合格の回答を出すはずがない。
 福島第一原発事故により広島の原爆の20個分に相当する放射性物質がまき散らされたという。
 東京電力は「正常に自動停止したが、その後に来た津波による全電源喪失により深刻な事態になった」としている。しかし、津波が来る前に、原子炉内の配管などが損傷した可能性や、水が下がり温度が上昇していた事実がある事すら認めようとしない。原子炉は、元々危険なプラントである。30年以上経過して耐用年数がすぎ、劣化が進んだ原子炉も稼働している。津波対策ができれば大丈夫とは言えない。
 若狭湾で事故がおきれば、関西の水が放射線で汚染される。原発の再稼働は許してはならず、廃炉にすべきである。
 食材の汚染も深刻である。1キログラムあたり500ベクレル以下という今の政府の規制値を、チェルノブイリ原発のあったウクライナの40ベクレル、牛乳などの飲物は、ベラルーシの10ベクレルの規制値にすべきである。
 そして、規制値以上の放射性物質が検出された農作物は、東京電力が生産者に全額補償すべきである。
 
弁護士 岡本一治

高石市の真ん中に4車線の道路が

 いま、私の住んでいる高石市のど真ん中に、南北に走る4車線の道路を建設しようという計画が進んでいます。その名前は南海中央線。さすがの高石市も、当面2車線とし、両側にゆったりとした歩道空間を設けるとしています。しかし、この計画は、第2阪和国道が建設される前から計画されていたもので、その開通によって、本来その必要性はなくなっているはずです。その財源は、地方債。高石市は、いわゆる3セク債を活用して、平成25年度に50億円借金し、土地開発公社保有地を計画的に買い戻し、平成23年度を目途に土地開発公社を解散するとしています。
 そして、その結果、高石市の起債残高は約380億円に。毎年約35億円の元利償還をしていかなければなりません。そのために、①高石幼稚園の廃止、②加茂保育所の廃止・民営化、③学校給食の全校民営化、④市役所の駐車場、ゴミの有料化、下水道等各種公共料金の値上げ等が打ち出されています。特に、高石市は、正規の公務員を413人から360人に減らすとしており、公務員の賃金カットはもちろん、パート保育士等臨職公務員の大量雇い止め、正規調理員の職種変更や分限免職が現実のものになるのではないか心配です。
 しかし、ここまでくると、何のための、誰のための行政改革なのか全く疑問です。いま地元では、「安心して暮らせる高石市をつくる会」を結成し、学習会、宣伝等を行っていますが、弁護士としてどの様な役割を果たせるか、正念場に来ていると思っています。
 
弁護士 山﨑国満

泉佐野市職員給与削減問題

 2011年6月、泉佐野市では、職員の給料月額を8~13%削減する条例が可決されました。4月の統一選で当選した千代松市長は、マニフェストに職員の給与削減を掲げ、職員には十分な説明もなく、誠実な労使協議もないまま、削減を強行しました。職員はみな生活設計が狂い、月例で生活保護水準を下回るケースも出ています。生活苦に陥り、公務員ゆえ兼業も出来ないとなれば、離職者が増えたり、職員のなり手がいなくなることが懸念されます。にもかかわらず、当初平成23年度末までとした削減期間を、平成27年度末に延長することを市長は狙っています。
 泉佐野市が財政難に陥ったのは、関空開港に伴う基盤整備、市民病院や泉の森ホールの建設など、大規模開発・ハコ物行政で莫大な借金を背負ったことによります。職員給与が高すぎたわけでもなく、給与が聖域のごとく守られてきたわけでもありません。事実、この11年の間に20%の給与削減が実現されています。
 にもかかわらず、市長はマニフェストで「誰もしてこなかった市役所改革」「泉佐野市が財政難の時に市の職員だけが今までどおりでいいのでしょうか」と謳っています。事実を曲げて市民の不満を職員に向けようとするやり方です。
 この不当な給与削減に対し、職員労組は、措置要求を出して戦っていますが、これは職員だけの戦いではありません。職員の生活が切り捨てられることは、市民生活に影響します。私たちは、組合を応援し、組合と連携しながら、財政健全化が適性に行われているか、監視していかなければなりません。
 
弁護士 半田みどり

裁判員裁判を経験して

 平成21年5月から、殺人、強盗致死傷等の重大犯罪について、一般市民が職業裁判官と一緒に判断する裁判員裁判が始まりました。私も、昨年、自白事件の裁判員裁判の弁護人を経験しました。
 弁護人として一番苦労した点は、法律用語や法律の仕組みを、いかに裁判員にわかってもらうかです。今までは、裁判所、検察官、弁護人が、難解な法律用語を使って裁判を進めるため、被告人は、自分の裁判なのに、何が起こっているのかわからない場合がありました。しかし、裁判員裁判では、図を使ったり、文章を短くしたり、いろいろな工夫がなされ、裁判員や被告人にわかりやすいものになりました。
 しかし、問題点もあります。裁判員裁判は、裁判員の負担軽減のため、裁判の前に公判前整理手続という争点の整理をするため、従来の職業裁判官のみの裁判と比べて、裁判が長引く傾向にあることです。
 従来は、自白事件であれば、起訴されてから2ヶ月程度で判決が出ていましたが、私の担当した事件は約4ヶ月もかかりました。被告人は、判決が出るまで、非常に不安定な地位に置かれます。特に、身柄拘束され保釈されていない場合は、被告人にとって負担になります。被告人に、裁判員裁判か、従来の職業裁判官のみの裁判か、選択できる制度がよいのではないかと思いました。
 
弁護士 十川由紀子
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