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 弁護士
 半田みどり
 Handa  Midori



**   弁護士になろうと思ったきっかけを教えてください。

私は、地元泉州の出身で、そのまま岸和田で弁護士になりました。

弁護士になろうと思ったのは、高校時代、社会科の「政治・経済」の授業で、先生の憲法の話がとても熱かったのがきっかけです。

「政治・経済」は、多くの大学で受験科目にないので、誰も熱心に聞いていませんでした。

しかし、基本的人権の尊重・平和主義・国民主権・三権の分立を語る先生はとても熱心で、私だけは聞き逃すまいと思って勉強し、政治・経済が受験科目にある大学を受験しました。

過去の裁判の中で人権が勝ち取られていった事を学び、弁護士になりたいと思いました。


**得意な分野を教えてください。

離婚、婚姻費用請求、面会交流、子の監護者指定、DV保護命令等、離婚に関連する手続をよく取り扱っております。

登録当時、岸和田支部管内では数少ない女性弁護士でした。その関係か、離婚案件のご相談が数多くありました。今でも、男性からも女性からも、離婚・離婚関連の家事事件を数多くご依頼頂いております。

離婚は、当事者にとっても、ご家族にとっても、大変苦しい問題です。弁護士にとっても、決して楽な案件ではありません。それでも、皆さんが笑顔を取り戻せるように、頑張っています。

今の課題は、身体的暴力だけではなく、精神的な暴力を加えるモラルハラスメントを、離婚調停や離婚訴訟でどうやって明らかにして、被害者の権利を守るかです。





** 仕事で一番やりがいを感じる瞬間はどんな時ですか。

モラハラを受け続けると、人間が変わってしまいます。常におびえて顔がこわばった方に何度も会ってきました。

しかし、離婚問題が解決した後、その方が、明るくにぎやかだったり、意志が強くクールだったりして、本当はこんな人だったのかと驚くことがあります。人間性を取り戻すお手伝いが出来たときには、とてもやりがいを感じます。


**先生がされている泉南アスベスト国賠訴訟について教えてください。

泉南地域のアスベスト工場で働いていた方が、石綿じん肺やがんなど、重大な健康被害を受けました。

被災者やその遺族が国を訴え、最高裁が国の責任を認め、厚労大臣が泉南に訪れて被害者やその遺族に謝罪しました。

自分の住む地域の方々が、軍国主義と経済発展の犠牲になってきた重い過去、そして現在進行形で苦しんでいることを知り、弁護団に加わりました。





**先生がされた岸和田生活保護裁判について教えてください。

派遣切りされた30代の方が、財布の中にわずかな小銭しかなく食べていくことも出来ないのに、稼働能力(働く能力)があるとして何度も生活保護申請を却下された事件です。

却下決定の取消と国家賠償を勝ち取りました。

生活保護を拒否されて餓死した人もいます。原告の方もその危険のある状態に置かれました。生活保護が必要な人が来ても申請させない「水際作戦」が全国の役所で横行していたのです。

一番苦しい状況に置かれた人に、冷酷な保護行政を変えたいという思いで裁判に加わりました。

残念ながら、コロナ禍以降も生活保護の窓口は厳しいようです。今でも一人での保護申請に不安を抱える方に付き添い、サポートをさせて頂いております。


**  弁護士としての仕事以外で、大切にしていることは何ですか。

弁護士として、事件解決だけではなく、憲法を守ること、憲法の精神を活かした社会が作られるための運動をすることが重要と考え、学習会の講師などに取り組んでいます。
憲法9条を中心とした改憲問題について、講師のご指名をいただくことが多いです。

また、9条と変わらず重要なのは、憲法24条の両性の平等、婚姻の自由の規定であると考えています。

日本国憲法下において、家父長制から個人の尊重へと民法が変わったことに、司法試験の勉強をしながら感動を覚えました。しかし、当時はまだ家父長制を色濃く残した規定が多く生きていて、おかしいと思い続けてきました。

例えば、女性の婚姻可能年齢は男性より2歳若い16歳でした。経済力をつけて独り立ちするより、早く嫁入りすることが女性の役割だったからです。また、以前は、刑法に尊属殺加重規定(親や祖父母を殺すと罪が重くなる。)があったり、強盗罪より強姦罪の方が軽い刑でした。

「9条の会」は全国にありますが、ひとり「24条の会」として、学習会にお声がかかれば、時間が許す限りどこにでも行きたいと思います。


**最後に伝えたいことはありますか。

全ての案件において、誰にも相談できなかったり、権利があるのに知らされなかったりして、弱い立場に置かれて苦しむ人に寄り添う弁護士活動を心がけていきたいです。





《得意分野》
離婚事件
生活保護同行申請
アスベスト被害の相談

《主な活動》
岸和田生活保護訴訟弁護団 主任
大阪アスベスト弁護団




コ ラ ム 《岸和田生活保護訴訟》
岸和田市の生活保護申請『却下』の取り消しを求める裁判




コ ラ ム 《大阪・泉南アスベスト問題》
建設アスベスト訴訟最高裁判決のご報告    




経 歴》

平成  5年 岸和田高校卒業
平成  9年 関西大学法学部卒業
平成12年 弁護士登録 53期









対応地域

堺市、高石市、泉大津市、和泉市、忠岡町、岸和田市、貝塚市、泉佐野市、熊取町、田尻町、泉南市、阪南市、岬町

これ以外の地域からも、多数の相談、受任があります。ご相談ください。







弁護士法人
阪南合同法律事務所
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