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アスベスト(石綿)が原因でどんな病気になるのですか。どこに相談に行けばいいでしょうか。 アスベスト(石綿)に曝露したことが原因で、中皮腫、肺がん、石綿肺、びまん性胸膜肥厚、良性石綿胸水等の重篤な病気を発症することがあります。せきやたんが増えた、息切れがひどくなった、風邪を引くとなかなか治らない、胸または腹の痛み等の症状があれば、アスベスト疾患センターのある労災病院など専門の医院で診察を受けてください。潜伏期間が数十年と長いことから、自覚症状がない場合もありますが、その場合でも、診察は受けた方が良いでしょう。 阪南合同法律事務所（TEL：072-438-7734)、泉南地域の石綿被害と市民の会（TEL：072-483-4981）、大阪アスベスト弁護団（TEL：06-6362-6678）でも、法律相談・医療相談を受け付け、必要に応じて阪南医療生協診療所で月２回実施している専門の診察を受けて頂いています。ご相談は無料です。診察には医療費が必要ですので、健康保険証をご用意下さい。 |
アスベスト(石綿)による健康被害に対しては、どのような補償・救済制度があるのですか。 アスベスト(石綿)を扱う職場で働いていた労働者の方は、病名により、健康管理手帳、労働災害保険の対象になります。石綿肺の場合、まずはじん肺管理区分申請を行い、石綿肺の管理２・３で合併症がない場合は健康管理手帳が交付され、定期検診が無料で受けられます。合併症があったり、管理４の場合、労災が適用され、療養補償給付・休業補償給付等が受けられます。肺がん・中皮腫・良性石綿胸水・びまん性胸膜肥厚の場合は、労災保険の対象になります。 自営業の方の場合、労災に特別加入していれば、労災保険があります。 労災に加入していない自営業の方、石綿関係の職歴がない方（工場の近辺に居住していた方、家族が石綿の仕事をしていた方など）が、中皮腫、肺がん、著しい呼吸機能障害を伴う石綿肺ないしびまん性胸膜肥厚に罹患した場合、石綿救済法の救済給付の対象になります。 また、建設業務に従事して、アスベスト（石綿）粉じんに曝露した労働者、一人親方が、中皮腫・肺がん・石綿肺ないしびまん性胸膜肥厚に罹患した場合、建設アスベスト給付金を受給できる場合があります。 いずれも、医学所見や曝露期間等を検討する必要がありますので、まずはご相談下さい。 |
| 労災などの制度の他に、国や建材メーカーに責任は問えないのでしょうか。 ２０１４年１０月９日、最高裁判所は、泉南地域のアスベストによる健康被害について、規制を怠った国の責任を認め、元労働者やその遺族への賠償を命じる判決を下しました。これを受けて､国は、アスベスト製品を製造する工場で働いていた方や、材料にアスベストが含まれていて、作業中にアスベスト粉じんに曝露した方が、アスベストの病気になった場合、和解金を支払う対応をとっています。 さらに、２０２１年６月９日、最高裁判所は、建設現場で働き、建材に含まれるアスベストが原因で病気になった場合、国と建材メーカーの損害賠償責任を認めました。 これを受けて、国は建設アスベスト給付金制度を創設し、被害救済を行っています。 もっとも、建材メーカーは、最高裁判決後もいまだ責任を認めず争っており、その分、建設アスベスト給付金でも被害救済ができていません。 そのため、損害は２分の１しか賠償されておらず、もう２分の１の損害賠償を受けるには、建材メーカー相手に建設アスベスト訴訟を提起する必要があります。 但し、建材メーカーは、最高裁判決で責任を認められているため、原告が勝訴する可能性は十分ににあります。 現在、高裁で控訴審が争われ、また、第２陣の原告が地裁に提訴しました。市民の会・弁護団では、自分も国賠訴訟に参加できないか、とお考えの方のご相談もお聞きしております。お気軽におたずね下さい。 阪南合同法律事務所 （TEL：072-438-7734) 泉南地域の石綿被害と市民の会 （TEL：072-483-4981） 大阪アスベスト弁護団 （TEL：06-6362-6678） |
CORAM コラム |
《アスベスト》 「建設アスベスト最高裁判決の報告」 |
私は、地元泉州の出身です。皆さんが笑顔を取り戻せるように、頑張って参りたいと思います。 |
