
離婚 Business 財産分与 |
■ 財産分与 とは 夫婦が同居中に形成した財産を分ける制度です。 同居中の財産は、原則、2分の1ずつで分けます。 熟年離婚で問題になることが多いです。 |
■ 財産分与の対象になる財産 別居時点に存在する財産です。 ➀ 不 動 産 土地、建物の価格を出します。 固定資産税評価額、路線価、時価のいずれかで計算します。 夫も妻も不要な場合は、売却することもあります。 ② 預 貯 金 相手方名義の場合は、銀行の支店名まで把握する必要があります。 子ども名義の預貯金も、夫婦の財産が混入していると、財産分与の対象とな ります。 ③ 生 命 保 険 別居時点で解約したと仮定して、解約返戻金の額を算出します。 ④ 株 式 、 投 資 信 託 ⑤ 自 動 車 ⑥ 退 職 金 別居時点で退職したと仮定して、計算します。 ⑦ 債 務 住宅ローン、自動車ローン、夫婦の生活でできた借金。 財産より債務の方が多ければ、分ける財産がないことになります。 例えば、住宅ローンの金額が不動産の時価より大きく、他の預金等を考量し ても、住宅ローンの額が大きい場合、分ける財産がないことになります。 ⑧ 財産分与は、何が難しいか 結婚前から保有している財産、親に貰った財産、相続で受け取った財産は対 象外です(特有財産)。 また、夫婦で会社を経営していた場合、会社財産の請求ができるかという問題があります。 熟年離婚の場合は、古い銀行の取引履歴が取得できず、特有財産の主張が困難な場合があります。 早い段階で、弁護士に相談されることをお勧めします。 |
■ 調停、裁判にむけて ① どんな財産を持っているか 相手方がどんな財産を持っているか、予め把握しておく必要があります。全く手がかりがないと、請求ができません。どこの銀行のどこの支店に預金があるか、どこの証券会社で株の取引をしているか、予め把握しておきましょう。 手ががりがあれば、裁判所の調査嘱託という手続きを使って、金融機関に照会することもできます。 ② 自分の財産(特有財産)であるという主張 夫婦の財産ではなく、自分が親に貰った財産だと主張する場合、証拠が必要です。例えば、結婚後に、親にお金を出してもらって自宅を買った場合、親の預金から出金され、それが購入資金に充てられている証拠が必要です。 ③ 自宅を出る前に弁護士に相談 どんな証拠があれば良いのか、ご自分で判断されるのは危険です。 証拠一式を持って来ていただければ、足りない証拠を判断します。 ④ 裁判が長引く理由 離婚調停、裁判が長引く理由は、財産分与の整理に時間がかかるからです。証拠がきちんと揃っていれば、比較的スムーズにいきます。 財産分与は法的に難しいので、離婚を専門としている弁護士に依頼してください。 ■ 離婚後の請求 離婚後でも請求ができますが、2年以内に申し立てをする必要があります。 |

女性の例 解決事例 |
1.熟年夫婦の離婚・夫が不倫 妻が高額の財産分与と慰謝料を取得して解決 【 相談前 】 夫が不倫をして別居。妻が離婚調停を起こされましたが、調停委員が数十万円の財産分与、慰謝料で和解するように説得されたため、妻が困って相談されました。 【 相談後 】 ご依頼いただき、財産分与の額と慰謝料の額を法的に計算し、弁護士と一緒に調停に出席しました。それまで数十万円で和解するように言っていた調停委員も、弁護士の法的な主張に納得し、ご主人に支払いを説得しました。 数回の調停を重ねた結果、多額の財産分与、慰謝料を取得しました。 ”弁護士からのコメント” 一人で調停に出席すると、法的な主張ができず、調停委員を説得することが難しいですが、弁護士と綿密な打ち合わせをし調停に出席することで、高額な財産分与と慰謝料を取得することができました。 |
2.仮差押が効を奏した事例 【 相談前 】 ご主人が暴力を振るい、暴言も激しくなってきたので、子どもを連れて別居されました。妻は、子どもの親権を取り、養育費を貰いたいと言われました。また、夫が夫婦共有財産である自宅を売却しそうなので、何とかして欲しいと言われました。 【 相談後 】 夫名義の自宅不動産を夫が売却しそうだったので、まずは仮差押えをし、その後で調停、裁判に臨みました。 妻は、子どもの親権を取り、養育費の取り決めもしました。また、財産分与として自宅不動産を取得することができました。 仮差押をしたので、安心して調停、裁判に臨むことができました。 |