解決事例(相続・遺言) |
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1.相続人間で遺産分割協議ができず、調停を依頼。 (遺産分割調停) 【 相談前 】 相続人の1人が遺産を独り占めし、遺産分割の話し合いをしてくれない、相続財産には、不動産や預金があるが、不動産ではなく現金が欲しいと言われました。 【 相談後 】 遺産分割調停の申立をし、調停で、不動産を売却して売却代金を分配することを提案しました。相手方が合意をしたので、不動産業者に頼んで売却し、売却代金を分配して解決することができました。 ”弁護士のコメント” 当事者間での話し合いが難しかったので、すぐに調停を起こしました。不動産は、お互いにとって不要なものだったので、売却できたことで、早期の解決に繋がりました。 |
2.相続人の中に、認知症の者がいるので遺産分割協議ができない。 (成年後見) 【 相談前 】 相続人の中に、認知症の者がおり、遺産分割協議ができないので、金融機関で預金の引き出しができません。 どうしたら、遺産分割協議ができるでしょうか。 【 相談後 】 認知症の方に成年後見人を選任してもらい、成年後見人が遺産分割協議をする必要があります。 家庭裁判所に成年後見の申立をし、その後、遺産分割協議をして、遺産を分けました。 ”弁護士のコメント” 認知症や障害者の方で、遺産を分けることについて判断できない方がいると、遺産分割協議ができず、前に進みません。 そのため、成年後見人を選任する必要があります。 家庭裁判所に申し立てが必要で、財産の額が大きかったり、遺産分割が複雑な場合、親族ではなく、専門職の成年後見人が選任されます。 |
3.相続人の中で、長男だけが、生前に多額の贈与を受けているので(特別受益)、それも考慮して公平に分配して欲しい。 【 相談前 】 相続人3人のうち(長男、二男、長女)、長男だけが、生前に、多額の生命保険をかけてもらい、他の相続人より、たくさんの額をもらっていました。そのため、他の相続人が、残った遺産を3分の1ずつ分けるのでは、不公平なので、長男がもらった生命保険も考慮してもらえないかと相談に来られました。 【 相談後 】 遺産は、死亡時に残った財産だけではなく、亡くなった方が生前に相続人にあげた財産(特別受益)も考慮します。特別受益として認めてもらうためには、裏付ける証拠が必要なので、証拠を探してもらいました。 ”弁護士のコメント” 遺産+特別受益が遺産の総額になり、そこから、各人の取り分を計算します。特別受益には、結婚資金、留学費用、新築費用等、様々なものが考えられますが、認定してもらうためには、証拠が必要です。 特別受益の主張は難しいので、弁護士に相談されることをお勧めします。 なお、改正法により10年の期間制限ができたので、早めに調停を申し立てる必要があります。 |
4.兄が勝手に、亡くなった母の預金を引き出していた。 (預金の使い込み、引き出し) 【 相談前 】 お母さんが亡くなり、相続人は兄弟2人でしたが、生前、お母さんの通帳を管理していたお兄さんが、複数回にわたり多額の預金を引き出していました。お母さんは認知症で寝たきりの状態が続いていました。 弟さんが、お兄さんが引き出した預金を取り戻したいと相談されました。 【 相談後 】 銀行の取引履歴を取り寄せてもらい、お兄さんが出金した金額を調べました。同時に、お母さんの認知症の程度を調べるため、介護認定の資料も取り寄せてもらい判断しました。そして、お兄さんに対し、勝手に引き出した預金の半分(弟の相続分2分の1)を請求しました。 お兄さんは、預金を勝手に引き出したことを認め、数百万円の支払いをしてくれました。 ”弁護士のコメント” 相続人の1人が勝手に預金を引き出す事例の相談が増えています。亡くなった方の認知症の程度、時効の問題等、法的な検討が必要です。裁判になることも多くなっています。 |
5.父の死亡後、金融機関から借金を返すよう請求書が届いた。 (相続放棄) 【 相談前 】 お父さんは、預金を残して亡くなりましたが、金融機関から、借金を返済するよう請求書が届きました。相談者は、お父さんと一緒に暮らしていなかったので、他にも借金があるかわからず、どうしたらよいか相談に来られました。 【 相談後 】 相続を認めると、預金だけではなく、借金も相続することになるので、家庭裁判所に相続放棄の申立てをすることにしました。 ”弁護士のコメント” 相続放棄は、亡くなったことを知ってから3ヶ月以内に、家庭裁判所に相続放棄の申立てをする必要があります。預金を使ってしまうと相続を認めたことになり、相続放棄はできません。 亡くなった方に、借金がある場合は、慎重に判断する必要があります。 |
6.遺言書を見ると、長男にほとんどの財産を渡す内容だったので、遺留分侵害額請求をしたい。 【 相談前 】 母が亡くなり、相続人は、兄弟2人です。ところが、母は、公正証書遺言を作成しており、ほとんどの財産を兄に渡す内容となっていました。 納得ができないので、遺留分を請求したいと相談に来られました。 【 相談後 】 遺産の総額を出して、遺留分を計算し、その上で、お兄さんに対し、内容証明郵便で遺留分を請求しました。 お兄さんは、自分の取り分が多いことがわかっていたので、遺留分として数百万円を支払ってくれました。 ”弁護士のコメント” 遺言書があっても、相続人を保護する目的から、相続人には最低限の取り分があります(遺留分)。 遺留分を請求するためには、期間制限があるので、早めに弁護士に相談されることをお勧めします。 |
7.実子と疎遠になっているので、一緒に住んでいる後妻に財産を残したい。(遺言) 【 相談前 】 前妻と死別し、実の子とは疎遠になっています。再婚後、現在の妻にとても良くしてもらっているので、妻にたくさんの財産を残したいです。 【 相談後 】 公正証書遺言を作成し、後妻にたくさんの財産が残せるよう配慮し、実子には、最低限の遺留分が渡せるようにしました。 また、もし、後妻がご本人より先に亡くなられた場合は、実子が財産を受け取れるようにしました。 ”弁護士のコメント” 後妻と実子が、遺産分割でトラブルになることは、たくさんあります。 血縁関係がないので、遠慮が無く、泥沼の争いになることがあります。奥さんの老後の生活を守るためには、専門家の関与する公正証書遺言を作成することをお勧めします。 |
8.独身で子どもがいないので、遺産を、面倒を見てくれている姪に相続させたい。 (遺言) 【 相談前 】 独身で子どもがいない方の相談です。近くに住む姪が身の回りの世話をしてくれていますが、死後、自分の遺産は、兄弟姉妹が相続してしまうので、姪にあげたいが、どうしたらよいか相談されました。 【 相談後 】 遺言書を書いて、姪にあげることができますが、自筆遺言だと、要件を充たさなかったり、死後に紛争になるおそれがあるので、公正証書遺言を勧めました。 ”弁護士のコメント” どのような遺言書にするか、何度も打ち合わせをし、遺言書の内容を考えました。また、公正証書遺言にすることで、確実に残せることになり、安心されていました。 自筆遺言は、費用がかかりませんが、不十分な記載で、不動産の登記ができない場合等があります。 相続人が無用なトラブルに巻き込まれないよう、専門家の関与がある公正証書にすることをお勧めします。 |
9.自筆遺言書が出てきました。どうしたらよいでしょう。 (検認) 【 相談前 】 友人の面倒を見てきたところ、自筆で遺言書を書いてくれました。先日、その方が亡くなり、遺言書に基づいて金融機関へ行きましたが、預金はおろせず、裁判所で手続きをしてくださいと言われました。どうしたらよいですか。 また、他人なので、戸籍謄本等が取得できず、今後の手続きが不安です。 【 相談後 】 裁判所で、「検認」の手続きをし、その後、金融機関へ検認の終わった遺言書を持って行って換金をする必要があります。 戸籍謄本は弁護士が取得し、金融機関の手続き、不動産登記等も全て弁護士が行いました。 ”弁護士のコメント” 自筆遺言の場合は、裁判所で「検認」の手続きをしなければ、遺産を受け取ることはできません。 検認が終わればご自分で、金融機関へ行き、換金の手続きができますが、仕事等で忙しい場合は、弁護士に依頼していただければ、全ての手続きをさせていただきます。 |